1人暮らし、徹夜明けユニットバスに閉じ込められる。その①
徹夜明け、ベアーズもいい仕事をしてくれたので、
お酒を飲んで、明日の通常業務へ向けてシャワーを浴びようと
築30年のマンションの1Rに住んでいる私は、ユニットバスへ向かいました。
(「シャッと浴びて、シャッと寝る…」)と思いながら、
ベアーズが来るからと、部屋をきれいにするついでに
バスマットまで洗っていたので、
(「外に散るじゃん…」)と、耳の裏を洗いながら、ドアをもう少し閉めた。
カチッ…「え?」声が出た。
我が家のユニットバスのドアノブは、
つい数か月前、経過のせいか、ぼろっと取れた。
そして、今も取れていた。
そう、つかめない状態、ドアをひねることが出来ない状態だった。
ドアノブが存在しない、向こうの景色が見える円の中に、
鍵用の【ケース?】と言われる長方形の金属が、
円を横断しているように存在しているだけ。
体が濡れた状態の裸であり、そして何よりも眠い。
手元にあるのは、片づけ忘れたヘアピンと、プラスチックのT字カミソリ。
スマホをもって入ってないし、ド近眼の私は眼鏡もつけていない。
ユニットバスゆえ、便座に座り、膝からドアまでの距離が10cm程度。
ここから2時間半の戦いが始まるとは思わなかった。。。